薬師沢左俣
2015.08.24
2015.8.16(日) 
場所:富山県富山市(北アルプス、黒部川流域)
形態:沢登り
標高差:650m
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
コースタイム:
4日目 薬師峠テン場6:00~太郎兵衛平6:20/6:30~薬師沢左俣出合7:25/7:45~12mトヨ滝9:30~
10m魚止の滝10:05~2315m圏二俣12:30~稜線14:30/14:45~北ノ俣岳南鞍部登山道14:50~太郎兵衛平17:00
5日目 8/17:薬師峠テン場8:30~太郎兵衛平8:45~折立11:30
黒部川の中にあって、赤木沢が女性的な珠玉の名溪なら、薬師沢左俣は男性的な豪快なスラブの沢と言える。
赤木沢と比べられて、一段落ちるような評価もあるけれど、出合からのゴーロ歩きを差し引いても
滝場とそれに続く稜線までのお花畑の中の小川は、赤木沢と比べても決して見劣りするものではなく
私たちにはとても好ましい沢に思えた。

8mハネ滝 クリックでウェブアルバムにリンクします
国土地理院地形図、薬師沢左俣

場所:富山県富山市(北アルプス、黒部川流域)
形態:沢登り
標高差:650m
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
コースタイム:
4日目 薬師峠テン場6:00~太郎兵衛平6:20/6:30~薬師沢左俣出合7:25/7:45~12mトヨ滝9:30~
10m魚止の滝10:05~2315m圏二俣12:30~稜線14:30/14:45~北ノ俣岳南鞍部登山道14:50~太郎兵衛平17:00
5日目 8/17:薬師峠テン場8:30~太郎兵衛平8:45~折立11:30
黒部川の中にあって、赤木沢が女性的な珠玉の名溪なら、薬師沢左俣は男性的な豪快なスラブの沢と言える。
赤木沢と比べられて、一段落ちるような評価もあるけれど、出合からのゴーロ歩きを差し引いても
滝場とそれに続く稜線までのお花畑の中の小川は、赤木沢と比べても決して見劣りするものではなく
私たちにはとても好ましい沢に思えた。

8mハネ滝 クリックでウェブアルバムにリンクします

昨日の赤木沢では燃え尽き感マックスで、もう今日はいいかなな気持ちが濃厚だった。
それでも濡れた沢装備をそのままザックに収め、準備をして就寝。
朝になれば気分も爽快、せっかくここまで来ているのだし、やや遅い時間だけれど出発です。

朝の槍ヶ岳 黒部五郎~三俣蓮華~鷲羽~ワリモ~水晶のはず。。。
赤木沢は出合までテン場からほぼ4h、薬師沢左俣は出合まで1hでそれだけでもうれしい。
登山道の3つ目の大きな橋が薬師沢左俣の入渓点で、支度をして早速入渓、
今日はどうやらぜいぜい家だけみたいで静かな遡行となりそうです。

初めのうちは単調なゴーロ歩きで、暑さも相まってすぐ休憩を繰り返す。
「玄倉川には負けるな」なんて軽口をたたきながらですが、澄んだ水の美しさと、岩岩の面白さで、結構楽しいです。


ムンクの叫び、石バージョン
まだ雪渓が一部残っていたり、雪渓が溶けたばかりの所はまさかの水芭蕉も咲いていて、また他のお花も多く中々前に進めません。


ラショウモンカズラ ダイモンジソウ

稜線は意外な近さだけど、いえいえまだ一つも滝場がやってきません。
そしてやっと一つ目の12m滝です。滝右手が登れそうで登れず、左岸の草付と岩場の堺を巻きます。

続いて2段6mと4m二条滝が連続して現れます。ここも巨岩をひろって右手が簡単に巻けます。


途中途中で、豪快なスラブと小滝の織りなす様子も好ましく、巨岩を拾いながら歩いて行くのがおもしろい。

そして一番気がかりだった魚止の滝10m
直登はちょっと厳し目、左岸を大高巻きするルートと右岸のテラスを小さく巻くルートがwebにあったけれど、
右岸の巻きがどの位のレベルなのか、いまいちわからない。そこで長男が偵察に。
灌木が少しうるさい位で特に困難箇所もなく通過することができた。


合間に楽しい小滝をはさみながら

続いて遠目からは大滝に見える威圧感のある滝場にやってくる。
が、近づいてみるといくつかの滝場のようで、まず8mの斜爆が現れる。
相方は水線右が行けるとか言いますが 、なるほど、中間に古い残地スリングがあって登った人もいる模様。
アドベンチャーする気はさらさらないので、ここは右岸岩場の草付きをひろい、岩場を回りこんで落口に向かうと簡単でした。

すぐ上が3m小滝と8mハネ滝は、右岸のスラブ(トップ写真も)を快適に登っていきます。


6m二条滝と右岸のスラブ、この界隈はほんとに楽しい。

8m幅広の滝は左岸を巻いて

続いてここからは大滝多段70mと言われる場所で、大滝と言うより10mクラスの滝場が休みなく続くという感じです。



1つ目の滝場より標高差にしたら200mもないところですが、ぎゅっと滝場が凝縮されて飽きさせませんでした。
一連の滝場も終わって2315m圏二俣は、もちろんゆるやかな小川状となる左俣を選びます。
しばらく巨岩帯をへて


キターいよいよ長~い長~い小川ロードです。
左手にはやがて赤木平のたおやかなポコを見ながら、沢というより小川はゆったりと遡って、いや高度は全然あがらないんですけどね。


どこまでいっても風景は変わりません。ここはスイスじゃないかしらと思うくらい日本離れした展望とお花畑に浸ります。

ガスがかかってきたので少し先を急ぎます。
2390m圏は右俣(ほぼ直進)へ、その後の分岐は左、左と選んで、北ノ俣岳南の鞍部を目指します。

雪渓の上は小さな草原と笹原で登山道はもう少し上のガレた所でした。
草原で沢解除しますが、ほこほこの熊さんの落し物が。。。
辿ってきた沢と池塘と赤木平の展望のなんと美しいことでしょう。

今日の下山道の方が昨日より少し短いので助かります。
昨日もそうだったけれど、北ノ俣岳あたりは午後いつも変な雲が出ていて心配するけど、太郎兵衛平までくると大丈夫なんだよね。
相方は太郎山に寄ってきたみたいですが、テント4張りぐらいって、そういうふうに山頂の広さ測るのやめてね。


翌日は予報通り土砂降りで、テントを撤収するのもためらわれる酷さで、しばらく弱まるのを待ちます。
登山道は1870.6mの三角点までずっと川状態で、最終日まで沢下りかいなというありさまでした。

温泉は福地温泉まで移動して石動(いするぎ)の湯へ http://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=1774
¥500というお値段の他にH28.3.31まで¥200の五平餅がサービスで、
お風呂に入る時におばさんが焼き始めてくれるというサービスです。
単純硫黄泉で、内湯と露天があり、カランはなくためてあるオーバーフローのお湯で体を洗うシステムで
空いているしひなびた感じがとってもグッド。うちではポイント高しでした。
その後長男に飛騨牛おごってもらっていい締めくくりになりました。
それでも濡れた沢装備をそのままザックに収め、準備をして就寝。
朝になれば気分も爽快、せっかくここまで来ているのだし、やや遅い時間だけれど出発です。


朝の槍ヶ岳 黒部五郎~三俣蓮華~鷲羽~ワリモ~水晶のはず。。。
赤木沢は出合までテン場からほぼ4h、薬師沢左俣は出合まで1hでそれだけでもうれしい。
登山道の3つ目の大きな橋が薬師沢左俣の入渓点で、支度をして早速入渓、
今日はどうやらぜいぜい家だけみたいで静かな遡行となりそうです。


初めのうちは単調なゴーロ歩きで、暑さも相まってすぐ休憩を繰り返す。
「玄倉川には負けるな」なんて軽口をたたきながらですが、澄んだ水の美しさと、岩岩の面白さで、結構楽しいです。





まだ雪渓が一部残っていたり、雪渓が溶けたばかりの所はまさかの水芭蕉も咲いていて、また他のお花も多く中々前に進めません。




ラショウモンカズラ ダイモンジソウ

稜線は意外な近さだけど、いえいえまだ一つも滝場がやってきません。
そしてやっと一つ目の12m滝です。滝右手が登れそうで登れず、左岸の草付と岩場の堺を巻きます。

続いて2段6mと4m二条滝が連続して現れます。ここも巨岩をひろって右手が簡単に巻けます。



途中途中で、豪快なスラブと小滝の織りなす様子も好ましく、巨岩を拾いながら歩いて行くのがおもしろい。


そして一番気がかりだった魚止の滝10m
直登はちょっと厳し目、左岸を大高巻きするルートと右岸のテラスを小さく巻くルートがwebにあったけれど、
右岸の巻きがどの位のレベルなのか、いまいちわからない。そこで長男が偵察に。
灌木が少しうるさい位で特に困難箇所もなく通過することができた。



合間に楽しい小滝をはさみながら


続いて遠目からは大滝に見える威圧感のある滝場にやってくる。
が、近づいてみるといくつかの滝場のようで、まず8mの斜爆が現れる。
相方は水線右が行けるとか言いますが 、なるほど、中間に古い残地スリングがあって登った人もいる模様。
アドベンチャーする気はさらさらないので、ここは右岸岩場の草付きをひろい、岩場を回りこんで落口に向かうと簡単でした。


すぐ上が3m小滝と8mハネ滝は、右岸のスラブ(トップ写真も)を快適に登っていきます。



6m二条滝と右岸のスラブ、この界隈はほんとに楽しい。


8m幅広の滝は左岸を巻いて


続いてここからは大滝多段70mと言われる場所で、大滝と言うより10mクラスの滝場が休みなく続くという感じです。






1つ目の滝場より標高差にしたら200mもないところですが、ぎゅっと滝場が凝縮されて飽きさせませんでした。
一連の滝場も終わって2315m圏二俣は、もちろんゆるやかな小川状となる左俣を選びます。
しばらく巨岩帯をへて




キターいよいよ長~い長~い小川ロードです。
左手にはやがて赤木平のたおやかなポコを見ながら、沢というより小川はゆったりと遡って、いや高度は全然あがらないんですけどね。





どこまでいっても風景は変わりません。ここはスイスじゃないかしらと思うくらい日本離れした展望とお花畑に浸ります。


ガスがかかってきたので少し先を急ぎます。
2390m圏は右俣(ほぼ直進)へ、その後の分岐は左、左と選んで、北ノ俣岳南の鞍部を目指します。


雪渓の上は小さな草原と笹原で登山道はもう少し上のガレた所でした。
草原で沢解除しますが、ほこほこの熊さんの落し物が。。。
辿ってきた沢と池塘と赤木平の展望のなんと美しいことでしょう。

今日の下山道の方が昨日より少し短いので助かります。
昨日もそうだったけれど、北ノ俣岳あたりは午後いつも変な雲が出ていて心配するけど、太郎兵衛平までくると大丈夫なんだよね。
相方は太郎山に寄ってきたみたいですが、テント4張りぐらいって、そういうふうに山頂の広さ測るのやめてね。




翌日は予報通り土砂降りで、テントを撤収するのもためらわれる酷さで、しばらく弱まるのを待ちます。
登山道は1870.6mの三角点までずっと川状態で、最終日まで沢下りかいなというありさまでした。


温泉は福地温泉まで移動して石動(いするぎ)の湯へ http://www.okuhida.or.jp/roten_catalog/detail?id=1774
¥500というお値段の他にH28.3.31まで¥200の五平餅がサービスで、
お風呂に入る時におばさんが焼き始めてくれるというサービスです。
単純硫黄泉で、内湯と露天があり、カランはなくためてあるオーバーフローのお湯で体を洗うシステムで
空いているしひなびた感じがとってもグッド。うちではポイント高しでした。
その後長男に飛騨牛おごってもらっていい締めくくりになりました。
Comment
- hiro
2315m圏二俣の左俣?
いいねー!すんごくいい。穏やかな小川が長閑な雰囲気ですよ。ここでお弁当持ってパチャパチャ遊びたいくらいな場所ですね。ここら辺はこういう風景もあるんですね。
沢って普通の登山道と違って全身フルに使うから山登りしてるって感じがします。
いいねー!すんごくいい。穏やかな小川が長閑な雰囲気ですよ。ここでお弁当持ってパチャパチャ遊びたいくらいな場所ですね。ここら辺はこういう風景もあるんですね。
沢って普通の登山道と違って全身フルに使うから山登りしてるって感じがします。
2015.08.26 Wed 12:59 URL [ Edit ]
- Mt.Racco
やはり、薬師沢左俣は楽しそうだと実感しました。
それにしても、意外と時間がかかるようですね・・・我が家は、赤木沢から赤木平に上がって下降を考えていたので危なかったです。
来年には、チャレンジしたくなりました。
ありがとうございます。
それにしても、意外と時間がかかるようですね・・・我が家は、赤木沢から赤木平に上がって下降を考えていたので危なかったです。
来年には、チャレンジしたくなりました。
ありがとうございます。
- ぜいぜい
☆ hiroちゃん
登山道からもこの長閑な風景が見られるけど、歩いてこその場所ですね。
歩いてて幸せな気持ちになりました。
☆Mt.Raccoさん
この日も暑くて深い所があると、しばらく水に浸かったりして遅々として進みませんでした。
みんなもどうせ早く歩いてもテン場も暑いからな理由でゆっくり歩いてます。
小川状態になってからが、結構長いので赤木平を越えると少し短縮かもですが、
1日で両方だと相当一生懸命歩かないときついかも。。。どのみち薬師沢小屋泊まりになりそうですね。
ほんとにどちらの沢もすばらしいので、充分味わいながら歩いてくださいませ。
登山道からもこの長閑な風景が見られるけど、歩いてこその場所ですね。
歩いてて幸せな気持ちになりました。
☆Mt.Raccoさん
この日も暑くて深い所があると、しばらく水に浸かったりして遅々として進みませんでした。
みんなもどうせ早く歩いてもテン場も暑いからな理由でゆっくり歩いてます。
小川状態になってからが、結構長いので赤木平を越えると少し短縮かもですが、
1日で両方だと相当一生懸命歩かないときついかも。。。どのみち薬師沢小屋泊まりになりそうですね。
ほんとにどちらの沢もすばらしいので、充分味わいながら歩いてくださいませ。
- 坂月沢蚊
沢が綺麗ですね。沢も歩いてみたい気もるすけど初心者で一人では無理ですね。
- おくがけど
お花畑が沢ハイジ(なんじゃそりゃ?)にしてくれます~
山ノ神はまだ赤木沢未経験なので、ハードな沢に飽きたころ(もう飽きてる?)に連れていこうかな。
長い休みがとれて晴天が続くという何年かに一度の盆休みになったら、金木戸川~九郎右衛門谷~五郎沢~赤木沢っていう逍遥をやってみたいす。
山ノ神はまだ赤木沢未経験なので、ハードな沢に飽きたころ(もう飽きてる?)に連れていこうかな。
長い休みがとれて晴天が続くという何年かに一度の盆休みになったら、金木戸川~九郎右衛門谷~五郎沢~赤木沢っていう逍遥をやってみたいす。
2015.08.27 Thu 07:51 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆坂月沢蚊さん
うちも素人同士で始めたようなものですが、
沢登りとかクライミングとかの本を読んで、まずロープワークとかの基本を覚えて
そして何より一人より二人の方がロープワークがやりやすいので、単独はお勧めしません。
相方はクライミングジムに行ったこともないですが、バランス感覚は天性のものみたいですね。
私は劔のタテバイでさえビビリでしたから。
沢は50歳から始めたので、バランスと体力があってお仲間さえ見つかれば、狭き門ということはないです。
☆おくがけちゃん
赤木沢は沢屋なら一度は行っておきたい沢だね~
金木戸川からかあ、双六谷だよね?う~ん、壮大だね~その体力がうらやましす!
うちも素人同士で始めたようなものですが、
沢登りとかクライミングとかの本を読んで、まずロープワークとかの基本を覚えて
そして何より一人より二人の方がロープワークがやりやすいので、単独はお勧めしません。
相方はクライミングジムに行ったこともないですが、バランス感覚は天性のものみたいですね。
私は劔のタテバイでさえビビリでしたから。
沢は50歳から始めたので、バランスと体力があってお仲間さえ見つかれば、狭き門ということはないです。
☆おくがけちゃん
赤木沢は沢屋なら一度は行っておきたい沢だね~
金木戸川からかあ、双六谷だよね?う~ん、壮大だね~その体力がうらやましす!
すごーい♪ - cyu2
ぜいぜいさん、こんにちは。
沢登りとは全く縁のない私ですが、それでも拝見してたら素晴らしい!!と見入ってしまいました。
私も以前薬師沢通りましたが、あそこを登るんですよね・・・橋渡るだけでビビってる私には何の気の利いたコメントも出来ませんが、
黒部源流って私も何か特別なものと感じているので、ここを遡行されるのは、沢やさん?にとってもたまらなく嬉しく充実した時間なんだろうなぁって思いました。
素敵な写真にうっとり見入ってしまいました(o^^o)♪
沢登りとは全く縁のない私ですが、それでも拝見してたら素晴らしい!!と見入ってしまいました。
私も以前薬師沢通りましたが、あそこを登るんですよね・・・橋渡るだけでビビってる私には何の気の利いたコメントも出来ませんが、
黒部源流って私も何か特別なものと感じているので、ここを遡行されるのは、沢やさん?にとってもたまらなく嬉しく充実した時間なんだろうなぁって思いました。
素敵な写真にうっとり見入ってしまいました(o^^o)♪
- ぜいぜい
☆cyu2さん
どもありがとです~
赤木沢もここも憧れの沢だったんですよ~
お天気が危ぶまれたけど、ほんとに遡行できてよかったです。
沢って大抵詰めが藪こぎだったりガレだったり厳しい所が多いんだけど、
ここはほんとに言葉が出ないくらいきれかったよ~
どもありがとです~
赤木沢もここも憧れの沢だったんですよ~
お天気が危ぶまれたけど、ほんとに遡行できてよかったです。
沢って大抵詰めが藪こぎだったりガレだったり厳しい所が多いんだけど、
ここはほんとに言葉が出ないくらいきれかったよ~
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