金山沢本流-イサゴ沢
2015.06.09
2015.6.7(日) 
場所:山梨県北杜市(奥秩父金峰山周辺 本谷川流域金山沢-イサゴ沢)
形態:沢登り
標高差:850m
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
コースタイム:
自宅3:30~みずがき湖ビジターセンター5:40/6:10~金山平6:30~最終ダム7:50/8:10~F2滝8:30/9:20~
大日沢分岐10:35/10:45~大ナメ地帯11:50~左尾根へ沢解除12:50~登山道13:45~富士見小屋15:15/15:25~里宮平P16:00

F1 8m クリックでウェブアルバムにリンクします

場所:山梨県北杜市(奥秩父金峰山周辺 本谷川流域金山沢-イサゴ沢)
形態:沢登り
標高差:850m
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
コースタイム:
自宅3:30~みずがき湖ビジターセンター5:40/6:10~金山平6:30~最終ダム7:50/8:10~F2滝8:30/9:20~
大日沢分岐10:35/10:45~大ナメ地帯11:50~左尾根へ沢解除12:50~登山道13:45~富士見小屋15:15/15:25~里宮平P16:00

F1 8m クリックでウェブアルバムにリンクします
イサゴ、あまり耳慣れない言葉だ。
細かい石や砂の意味だそうだが、砂金を表す言葉でもあるらしい。金山平は信玄時代、金山千軒と呼ばれて
金鉱石が掘られていたらしい。
世に多くある金山沢の本流でイサゴとくれば砂金でもワシャワシャな所だったのかどうかは不明だけれど、
確かに入渓点までの廃林道は砂がちで、あら、ひょっとして白砂の美しい沢。。。なんて期待していたら大間違いのコンコンチキ。。。
何分相方セレクトだから、そんな風光明媚より、登攀優先、厳しいのどんと来いは目に見えているだろう。。。
*****************************************************
廃林道は車でもう少し先まで行けるのかなと期待していたが、本谷釜瀬林道から別れて10mですでに橋はなく、
2kmちょっとの廃林道歩きとなった。廃林道はいくつか薄れた分岐があるので地形図で確認しながら、
途中沢から離れたり、枝沢が入ったりするので気を抜かないように歩く。道途中の湿地にクリンソウが美しい。

もはや林道の形状はない廃林道が金山沢を渡って左岸に向かうと、いよいよ踏み跡になった右岸を登って行く。
途中母鹿からはぐれた子鹿だろうか、林の中でうずくまっていたけれど、私たちにびっくりして逃げていった。
こういった親からはぐれた子鹿に会うのは2度目だけれど、はたして生き通せるのだろうか。ちょっぴりせつない。
標高1600m圏の最終堰堤は左からは越せそうになく沢に降りて右を登って堰堤上に。。。
が、降り口が降りれそうになく途方に暮れていると、相方ここしかないと堰堤を下りていく。
私が躊躇していると、「腹フリクションだ」と言われて、後ろ向き芋虫のように下った。。。他人には見せられない。。。

すぐにF1、8mがその優美な姿を現す。(トップ画像)
右手が行けそうにも見えるのだけど、ガイドには草付きで悪いとあるので、素直に右岸のガレを巻く。

すぐにF2、5m(Ⅳ+)の極悪ゴルジュ滝が現れる。正直入渓した時からこのF2は行ける気がしなくて、
下りの事を考えて先ほどの堰堤が登れるかなと密かにオブザベ。。。
両岸の切り立ったゴルジュ地形は尾根まで登ったとしても、地形図を見てもとうてい降りられる所が見いだせない。
左岸に頼りなく垂れ下がる残置スリングとカラビナまで辿り着くのも、その高度感に恐れをなす。
結局この滝を越えるしかないのだ。
まず、相方が滝右の斜めのテラスを登って行くが、途中からホールド、スタンスが無くなって おまけにヌメリが激しく断念。
次に左の流れに空身で、ここもヌメリが激しくたわしでこすりながら一歩一歩の登り。
CSに体をねじ込みながら、最後は奇跡のようなホールドが水中にあって、それを頼りになんとか体を持ち上げた。
相方にザイルを出してもらって、長男と私が右のテラスを行く。
一番端にクラックが入っているけれど、中盤で岩がかぶってきて、このクラックをうまく使えなくなり、最後には引っ張りあげ状態だった。


途中両足がすべって生きた心地がしません。登り終えた時は、なんだかヘナヘナとしそうなほどほっとした。
以降大日沢出合までのゴルジュは楽しい滝場が続いてて飽きさせない。

4m滝は右から トイ状滝

ナメ滝 F3、10m

F4、二段9m キバナノコマノツメ

F5、10m階段滝 5m

F6、8mスラブ幅広滝

F7、8m 大日沢出合 右俣が本流F8、5m
大日沢出合を過ぎると、鷹見岩から派生する岩峰郡が空中に浮かぶ城塞のように、りりしく空に突き上げていく。
それにともなって、沢はぐっと水量を減らし、新しいものから古いものまで、両岸からの多量の崩落した岩が沢を埋めだす。
沢幅が狭いだけに、それはちょっと不気味な感じで、今ここで地震にあったらひとたまりもないだろうなあと思わせる。

イルカ岩

右岸より大きな崩落 台形岩

ピラミッド岩は右側の微妙なザレを行く F9、10mCS滝
やがて、谷の両岸の岩壁から開放されると、樹林帯が沢まで降りてきて、シャクナゲや小さな花たちがすぐ近くまでやってきて
目を楽しませてくれる。ほっとした空間がやってくる。

イワカガミ シャクナゲ
この頃にはときおりガスに覆われた鷹見岩の山頂もその姿を現し、やがて高度を上げるにつれてどんどん目の高さに迫る。
そして、いよいよ大ナメ地帯がやってきた。
が、千畳のナメを期待すれば、それはちょっと厳しくて、ヌメリとそこそこの傾斜で結構シビア。

いよいよガレに阻まれて、左の尾根に逃げ込む。沢装備を解きよく目を凝らすと古い赤テが目に留まる。
これを頼りに尾根を登っていくと、支尾根のピークに出た。
ここを乗越して反対側に出て、上り加減にトラバースしていけば登山道のはず。
相方と長男は先行して行くが、なんだか小さな沢型を越して行ったみたいなので、なんとなく私はコースがおかしいような気がして
登山道まで直登するからと告げて、トラバースを止めて登り出す。実はこれが地獄だった。
たぶん30m位な登りなのだけど、シャクナゲの密加減が半端じゃない。。。葉が生えているところは私の身長より高く
骨が絡まったような白い枝が、5cm間隔にびっしりでとても突っ込めない。薄い所を探して右往左往し、
おまけにガスでどこが登山道なのかすらおぼろげで相当不安になる。微かに登山者の声が聞こえたので
思わず「そこは登山道ですか」なんて間抜けに聞いてしまった。。。
「迷ったんですか」なんて返されて、考えてみれば登山者がいるんだもの登山道に決まってるわ。。。
それほど、不安の極地だったようだ。それでも相方たちと10分の違いだった。
この藪こぎで、カッパが破け、ザックはドロドロ、お腹にまで擦り傷ができていた。


登山道のここに出ました
大日岩界隈の登山道はシャクナゲが盛りだった。金峰山まで登頂してきた登山者が続々と下ってきて登山道は賑わっている。
瑞牆山荘に下ってくると、先に下っていた長男が金山平まで歩いて車を取りに行ってくれていて待っていた。
まったく歩くのが速いメンバーがいるとほんとにありがたいものでした。

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細かい石や砂の意味だそうだが、砂金を表す言葉でもあるらしい。金山平は信玄時代、金山千軒と呼ばれて
金鉱石が掘られていたらしい。
世に多くある金山沢の本流でイサゴとくれば砂金でもワシャワシャな所だったのかどうかは不明だけれど、
確かに入渓点までの廃林道は砂がちで、あら、ひょっとして白砂の美しい沢。。。なんて期待していたら大間違いのコンコンチキ。。。
何分相方セレクトだから、そんな風光明媚より、登攀優先、厳しいのどんと来いは目に見えているだろう。。。
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廃林道は車でもう少し先まで行けるのかなと期待していたが、本谷釜瀬林道から別れて10mですでに橋はなく、
2kmちょっとの廃林道歩きとなった。廃林道はいくつか薄れた分岐があるので地形図で確認しながら、
途中沢から離れたり、枝沢が入ったりするので気を抜かないように歩く。道途中の湿地にクリンソウが美しい。


もはや林道の形状はない廃林道が金山沢を渡って左岸に向かうと、いよいよ踏み跡になった右岸を登って行く。
途中母鹿からはぐれた子鹿だろうか、林の中でうずくまっていたけれど、私たちにびっくりして逃げていった。
こういった親からはぐれた子鹿に会うのは2度目だけれど、はたして生き通せるのだろうか。ちょっぴりせつない。
標高1600m圏の最終堰堤は左からは越せそうになく沢に降りて右を登って堰堤上に。。。
が、降り口が降りれそうになく途方に暮れていると、相方ここしかないと堰堤を下りていく。
私が躊躇していると、「腹フリクションだ」と言われて、後ろ向き芋虫のように下った。。。他人には見せられない。。。


すぐにF1、8mがその優美な姿を現す。(トップ画像)
右手が行けそうにも見えるのだけど、ガイドには草付きで悪いとあるので、素直に右岸のガレを巻く。

すぐにF2、5m(Ⅳ+)の極悪ゴルジュ滝が現れる。正直入渓した時からこのF2は行ける気がしなくて、
下りの事を考えて先ほどの堰堤が登れるかなと密かにオブザベ。。。
両岸の切り立ったゴルジュ地形は尾根まで登ったとしても、地形図を見てもとうてい降りられる所が見いだせない。
左岸に頼りなく垂れ下がる残置スリングとカラビナまで辿り着くのも、その高度感に恐れをなす。
結局この滝を越えるしかないのだ。
まず、相方が滝右の斜めのテラスを登って行くが、途中からホールド、スタンスが無くなって おまけにヌメリが激しく断念。
次に左の流れに空身で、ここもヌメリが激しくたわしでこすりながら一歩一歩の登り。
CSに体をねじ込みながら、最後は奇跡のようなホールドが水中にあって、それを頼りになんとか体を持ち上げた。
相方にザイルを出してもらって、長男と私が右のテラスを行く。
一番端にクラックが入っているけれど、中盤で岩がかぶってきて、このクラックをうまく使えなくなり、最後には引っ張りあげ状態だった。



途中両足がすべって生きた心地がしません。登り終えた時は、なんだかヘナヘナとしそうなほどほっとした。
以降大日沢出合までのゴルジュは楽しい滝場が続いてて飽きさせない。


4m滝は右から トイ状滝


ナメ滝 F3、10m


F4、二段9m キバナノコマノツメ


F5、10m階段滝 5m


F6、8mスラブ幅広滝


F7、8m 大日沢出合 右俣が本流F8、5m
大日沢出合を過ぎると、鷹見岩から派生する岩峰郡が空中に浮かぶ城塞のように、りりしく空に突き上げていく。
それにともなって、沢はぐっと水量を減らし、新しいものから古いものまで、両岸からの多量の崩落した岩が沢を埋めだす。
沢幅が狭いだけに、それはちょっと不気味な感じで、今ここで地震にあったらひとたまりもないだろうなあと思わせる。


イルカ岩


右岸より大きな崩落 台形岩


ピラミッド岩は右側の微妙なザレを行く F9、10mCS滝
やがて、谷の両岸の岩壁から開放されると、樹林帯が沢まで降りてきて、シャクナゲや小さな花たちがすぐ近くまでやってきて
目を楽しませてくれる。ほっとした空間がやってくる。


イワカガミ シャクナゲ
この頃にはときおりガスに覆われた鷹見岩の山頂もその姿を現し、やがて高度を上げるにつれてどんどん目の高さに迫る。
そして、いよいよ大ナメ地帯がやってきた。
が、千畳のナメを期待すれば、それはちょっと厳しくて、ヌメリとそこそこの傾斜で結構シビア。


いよいよガレに阻まれて、左の尾根に逃げ込む。沢装備を解きよく目を凝らすと古い赤テが目に留まる。
これを頼りに尾根を登っていくと、支尾根のピークに出た。
ここを乗越して反対側に出て、上り加減にトラバースしていけば登山道のはず。
相方と長男は先行して行くが、なんだか小さな沢型を越して行ったみたいなので、なんとなく私はコースがおかしいような気がして
登山道まで直登するからと告げて、トラバースを止めて登り出す。実はこれが地獄だった。
たぶん30m位な登りなのだけど、シャクナゲの密加減が半端じゃない。。。葉が生えているところは私の身長より高く
骨が絡まったような白い枝が、5cm間隔にびっしりでとても突っ込めない。薄い所を探して右往左往し、
おまけにガスでどこが登山道なのかすらおぼろげで相当不安になる。微かに登山者の声が聞こえたので
思わず「そこは登山道ですか」なんて間抜けに聞いてしまった。。。
「迷ったんですか」なんて返されて、考えてみれば登山者がいるんだもの登山道に決まってるわ。。。
それほど、不安の極地だったようだ。それでも相方たちと10分の違いだった。
この藪こぎで、カッパが破け、ザックはドロドロ、お腹にまで擦り傷ができていた。




登山道のここに出ました
大日岩界隈の登山道はシャクナゲが盛りだった。金峰山まで登頂してきた登山者が続々と下ってきて登山道は賑わっている。
瑞牆山荘に下ってくると、先に下っていた長男が金山平まで歩いて車を取りに行ってくれていて待っていた。
まったく歩くのが速いメンバーがいるとほんとにありがたいものでした。

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