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日々のぜいぜい

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那須岳 白笹山(1719m)~南月山(1775.8m)~姥ヶ平周遊

2014.09.29
2014.9.28(日) 

場所:栃木県:那須岳
形態:ハイキング
水平距離:9200m
メンバー:相方、ぜいぜい
コースタイム:前日自宅20:30~道の駅明治の森・黒磯23:30/6:20~沼原湿原P7:00/7:20~白笹山9:15/9:20~
南月山10:05/10:50~日の出平11:00~牛ヶ首11:25/11:30~姥ヶ坂11:35~姥ヶ平11:55/12:40~
三斗小屋温泉分岐13:00~沼原湿原P14:25


<P9280559.jpg

姥ヶ平よりの茶臼岳 クリックでウェブアルバムにリンクします

御嶽山に登る予定だったんです。
土曜の昼飛び込んできた御嶽山噴火のニュースは、耳を疑うと共に現実には信じられないものでした。
状況が進むにつれて、その被害も甚大なもので、初めは日曜でなくてよかったと胸をなでおろし、
そしてやはり、一人でも多くの登山者が助かってほしいと願うばかりでした。

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自然と共生し、自然に親しむ
そういうことが日常のことで、別段不思議にも思わなかったけれど、
その実今私達は、たまたま機嫌のいい地球のほんの表面で、遊ばせてもらったに過ぎないことを感じる。
内部深くにうごめくマグマやマントルに気持ちが及ぶことはほとんどない。
でも、このエネルギーの塊の地球で、ほんの奇跡な空間に私達はいるのだと。
先の震災もそうだったように、人智の及ばない地球の気まぐれには為す術もない。
答えの見つからない不条理にこの先も向き合っていかなくてはいけないのかもしれない。
長く生を連ねた先祖がそうだったように。

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急遽行く先を変更して、紅葉が見頃という那須岳に転進。
紅葉を愛でるにはどんなコースがいいかなと頭をひねって、我ながらほれぼれするルート設定。
茶臼岳山頂にはこだわらず、那須岳の南に発達したピークを拾いながら、姥ヶ平の絶景紅葉を楽しもうというもの。
相方、ぜいぜいとも膝や足裏に不安を抱えているので、CTが手頃なのもいい。
さっそく前夜から那須入りします。
道の駅黒磯は静かで、那須方面の登山では、いつもここで前泊。
右折すれば、ほぼ一本道で沼原湿原まで行けることもわかりやすい。
県道369~266と乗り継いで、那須ハイランドゴルフクラブ先を左折すれば、林道終点が沼原湿原の駐車場です。
途中の林道では、ニホンザルの家族が朝食中でしょうか、車を怖がることもしません。
駐車場は100台程のスペースで半分の埋まり具合ですが、下山時は満杯でした。

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駐車場より白笹山展望、山頂付近が赤く色づいています

トイレを右に出た所が白笹山の登山口です。
熊笹が旺盛で、刈払していないとかなりヤブっぽそう。
初めは樹林の中をゆるやかにトラバースしていきますが、涸れた沢型を越えたあたりから、

P9280466.jpg P9280467.jpg

岩っぽくなると急登またトラバースと繰り返しながら、やがて少しひらけてくると沼原池や湿原が
そして奥には流石山から大倉山の稜線が見えてきます。
さらに登山道がジグを切って高度を上げていくと、樹間から茶臼岳の頭もピョコンと見えてきて
テンション上がります。

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豊富な植生の中を歩いていると、白笹山山頂は展望のない樹林の中でした。
先に進むと那須町の展望がひらけ、やがて前方には笹と紅葉の対比が見事な南月山が見渡せます。
一旦鞍部まで下り、ゆるやかに登っていくと南月山(みなみがっさん)の山頂です。
南月山は那須五山の一つに数えられ、
また、茶臼岳は古くは月山と呼ばれてその南にあるのでこの名が付き、
かつては信仰登山のお山だったようで、南月山神社を祀ります。

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南月山山頂一体はなだらかに小広く、茶臼岳の勇姿や、北には流石山から大倉山、三倉山へのトレイルが
茶臼岳の左隣には三本槍岳の姿も。
南西にははるか日光の山々も垣間見ることができました。
寒くもなく暑くもなくちょうどいい陽気の中のぐるりの展望は、
昨日の今日なのに、活火山の中にいる不穏な気持ちはちっともありません。

長い休憩の後、牛ヶ首に向けて出発します。
刻々と向きを変えての山腹の紅葉の変化を楽しみながら、このなだらかな稜線も素晴らしいです。

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日の出平を過ぎて牛ヶ首まではやや稜線が狭まって岩がちになります。
だんだんにその姿を大きくしていく茶臼岳は圧巻です。

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牛ヶ首はロープウェイの山頂駅から近いこともあって、多くの人で賑わっていました。
ほとんど人と会うことの少ないお山ばかりなので、これは新鮮というのかなんというのか。

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             南月山展望

ここから茶臼岳の縁を回りこむように姥が坂、そしてここから姥ヶ平へと下っていきます。
ここからの姥ヶ平の紅葉が圧巻で、ひょうたん池もくっきり見えます。

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振り返って見る茶臼岳もかっこよく自分もまた朱に染まる、そんなトレイルです。
が、この立ち枯れを見れば、現実にも気持ちがいってしまいます。
これはおよそ130年前の水蒸気爆発で立ち枯れたものが残っています。
こちらの斜面は火砕流の影響で木々はすべて焼き尽くされ、130年の名残を今に残します。
美しい紅葉の木々はそれ以降に育った二次林たちなのです。
自然はこうして破壊と再生を繰り返していく。
100年~140年周期だという茶臼岳の水蒸気爆発もそろそろ次かなんて、
姥ヶ平のベンチでたまたま出会った人に教えられたけれど、
その時又この美しい木々たちも消えまた生まれ変わるのだろうか。

P9280557.jpg

姥ヶ平からの茶臼岳は紅葉のドレスをまとって神々しいばかりに美しかった。
荒涼と豊饒と一目対比な絶景だった。

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ベンチで相席になった方から、噴気の上がる所で蒸したゆで卵を頂いた。
これもまた火山の恵みの方。。。
悪いと決めつけることのできない裏と表
時に牙をむき、時に恵みももたらす、自然との地球とのバランス

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休憩後にひょうたん池に足をのばした。
池に写る茶臼岳は波打っていたけれど、鮮やかな紅葉は池に染まっていた。

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三斗小屋温泉の分岐まで下って、沼原湿原Pに戻った。
秋空のもと、いい1日を過ごすことができた。お山よ、ありがとう。
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Comment

- mt.racco

ようこそ、那須へ。
私が厳冬期~残雪期にスキーで歩き回っている山域です。
紅葉の時期は特に美しい場所ですね。
次回はぜひ二月頃訪ねてみてください。違う表情が見れると思いますよ。
2014.09.30 Tue 22:29 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆ mt.raccoさん
あ~そうだったんですかあ。1月の茶臼岳は登ったことありましたが、
こちらもおもしろそうですね。
冬のお山は本当に美しいですが、また怖さもありますね。
2014.09.30 Tue 22:46 URL [ Edit ]

同じコースですね - えいじ

1日違いですが同じコースですね。写真を見ると1日でより一層綺麗な紅葉になったように思えます。自然の素晴らしさと厳しさを感じた週末ですね。
2014.09.30 Tue 22:56 URL [ Edit ]

- 臆崖道

完全に見頃のタイミング、ドンピシャですやん。
北関東(南東北?)の1500mが、中部山岳の2300mと同じタイミングとは、やっぱりそちらの方が早いんだなぁ~と思いました。
2014.10.01 Wed 02:10 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆えいじさん
前日だったんですね~
紅葉は見どころ期間が短いので、1日でも進んでしまいますね。
いつも楽しませてもらっている自然ですけど、先の週末だけは、いろいろとショックでした。

☆おくがけちゃん
こんな紅葉ど真ん中は、2010年10月連休の安達太良山以来かなあ。
それでも、その時の安達太良山は若干早めだったから、
今年はほんとに紅葉進むの早いですね。
那須は緯度的には劔とか北信あたりと同じかなあ。
からっ風のせい???
2014.10.01 Wed 10:42 URL [ Edit ]

- hiro

目が覚めるようね紅葉!
母とロープウエイで登ろうとしたけど、風でダメだったので、駐車場から紅葉を眺めました。
彩が本当に美しいですね。うっとりです。
いつかは那須です^^
2014.10.01 Wed 12:55 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆hiroちゃん
こんな目も覚めるような紅葉は何年ぶりって感じでした。
那須岳は色づく木々が多くて種類も豊富なので、見応えがありましたよ。
三本槍岳の方もいい感じに染まってたから、あっちもいつか行ってみたいな。
2014.10.01 Wed 15:43 URL [ Edit ]

絶景かな 絶景かな! -      河童

凄い紅葉ですね。
今年はどこも紅葉が早くてあたりのようですね。

>人智の及ばない地球の気まぐれには為す術もない。
 確かにそうなんですが
今回の大惨事は回避する事が出来たのに
それを怠った者達に憤りを覚えています。
2014.10.01 Wed 19:38 URL [ Edit ]

- まきくま

ザ紅葉ですね。
圧倒されます。今年は、早くて、きれいなのかな。
これから2週間仕事漬けで、山には行けそうもありません。
ああ、紅葉が逃げてく〜
そして、磐梯山の惨事で、火山はお客さん減ってるのかと思いきや、あんまり関係ないものですね。まあ、私も、情報は集めたいけど、かといって、登るのやめるか、といったら、そんなことないんでしょうね。
2014.10.01 Wed 20:24 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆河童ちゃん
タイミングというのは難しいものです。
予報しかり、避難のタイミングしかり、結果から判断することはたやすいけれど
事前の判断ほど難しいことはないと思います。
火山性微動は収まっちゃう場合もあるし、今回のように2週間で爆発みたいなこともあるし
ほんとに難しいんだと思います。
科学が万能で、それを操る人間も万能でしょうか?
まだまだ神の領域は(いわゆる人智の及ばないという意味で)存在します。
別に気象庁の方々をかばうということはないのです。
ただ、自然は四角四面にきっちりとは割り切れないものだとは思うのです。

☆まっきー
今年の紅葉はどこも数年に1度ぶりなすばらしさみたい!
今、忙しいんだ大変だね。
この調子だと下旬の低山もいけると思うから、あきらめないで、近場を狙おう~

そうだね、あちこち噴火されたらたまんない。。。
茶臼も混んでいたよ。
2014.10.01 Wed 21:11 URL [ Edit ]

-      河童

>科学が万能で、それを操る人間も万能でしょうか?
 そのとおりです万能ではないから自然からきちんと学ぶ
(きちんと観察する)ことが大切だと思っています。
 ごめんね
とかく公務員である河童ちゃんは公務員には辛口なんでつ。
 今回も国民が買った機器で観察したデーターを基に判断しきちんと国民を指導する。
その仕事と引き替えにお給料をもらっている以上
このデータがあってレベル1の標識を変えなかったにもかかわらず
責任を負わない旨の記者会見ではどうかと思う。
 たとえば記者会見のように判断出来ないのであればレベル1,2を決めず
データだけ出しますので自己責任でお願いしますと
最初から言うべきでないのかなぁ~?
 そして全ての原因(責任)を自然であると結果づけず
人災ではないか?と言う反対意見を述べることが
そこに税金が入っている科学の発展に寄与すると思っています。
2014.10.02 Thu 11:04 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

今回のことは、私的には人災とまでは言えないかなあと。
そもそも予知という分野は、同じ生命を守ることがらでも、
堤防を造る、擁壁を造るということとは、次元が違うと思うのです。
形に現れない人命擁護ですね。

また、台風や地震で堤防や擁壁が壊れて巻き込まれた方が出たとします。
その場合、それらの工事管理をした公務員がその度に責任を問われますか?
自然災害は、あるレベル以上に達した時は、個々の責任は問わないと思います。
保険などもその考えに基づきますよね。

現行制度でレベル2に上げたとしても、入山する人は他山と同じようにいると思います。
現に那須岳やうちの裏山の箱根もレベル2ですが、行ってしまっていますし。

それほど注意喚起は微妙で、また、レベルを上げて入山者が減ることもなかったと思います。
実際、登る時点では噴煙すらないですものね。

河童ちゃんが厳しく事態を考えていることも、公務員たるものという姿勢はよくわかります。
でもやはり、人智を越えた事態だと今回のことは思うのです。

どうすれば、もっと多くの方々の命が助かっただろうということはこれから考えていかなくてはなりませんね。
火山弾から身を守る防空壕なども、今後設置されるべきでしょうね。
2014.10.02 Thu 11:47 URL [ Edit ]

-      河童

ぜぜちゃん
>どうすれば、もっと多くの方々の命が助かっただろうということは
>これから考えていかなくてはなりませんね。

 仰るとおりだと思いますよ。
そこが一番大切なことですものね(^_^)
2014.10.02 Thu 13:38 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆河童ちゃん
被害の上に対策ありきは悲しいことですが、今の社会の仕組みではそうなってしまってますね。
尊い命がうかばれますことを!
2014.10.02 Thu 14:32 URL [ Edit ]

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