檜洞(沢)
2013.11.07
2013.11.3(日)
~4(月)

場所:西丹沢、玄倉川流域檜洞
形態:沢泊沢登り
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
誰しも心の山をお持ちと思います。
富士山を筆頭に山々に囲まれたこの国で、
朝に夕に日々見慣れた里山であったり、駅のホームからビルの谷間からほんの少し覗く山であったり
船人が海から港へ帰る時に望む山であったり、空から俯瞰する3000m級の高山であったり
はるか遠くに聳える信仰の山であったり、
それは岳人でなくとも、ごく当たり前に心に刻まれる風景として、
なんの疑いもなく印象付けられているものと思います。
それがぜいぜい家にとっては丹沢であり、
更に絞っていけば、檜洞丸を起点とした同角山稜であり石棚山稜なのです。
そしてその同角山稜に寄り添うように流れる檜洞は、美しい玄倉川の源流であり、
何度も通うことになる心の沢でもあります。

五段滝上部、クリックでウェブアルバムにリンクします

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場所:西丹沢、玄倉川流域檜洞
形態:沢泊沢登り
メンバー:相方、長男、ぜいぜい
誰しも心の山をお持ちと思います。
富士山を筆頭に山々に囲まれたこの国で、
朝に夕に日々見慣れた里山であったり、駅のホームからビルの谷間からほんの少し覗く山であったり
船人が海から港へ帰る時に望む山であったり、空から俯瞰する3000m級の高山であったり
はるか遠くに聳える信仰の山であったり、
それは岳人でなくとも、ごく当たり前に心に刻まれる風景として、
なんの疑いもなく印象付けられているものと思います。
それがぜいぜい家にとっては丹沢であり、
更に絞っていけば、檜洞丸を起点とした同角山稜であり石棚山稜なのです。
そしてその同角山稜に寄り添うように流れる檜洞は、美しい玄倉川の源流であり、
何度も通うことになる心の沢でもあります。

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朝の冷気の中、玄倉川沿いの林道をユーシン目指してひた歩く。
いくつものトンネルを抜けるごとに、あたりの紅葉はその色を増し、スラブに磨きがかかっていく。

玄倉川 玄倉ダム放水滝(クリックOK)
ユーシンが近づいてくると、沢幅が思わぬ広さに広がって、この流域の大きさを物語る。
山ふところに抱かれるようにユーシンロッジがひっそりと佇み、いつもの見慣れたひとつの風景を作り出す。
旧登山道から堰堤越えでF1まで向かい、F1を巻いて河原にて入渓準備です。
F1、F2界隈も檜洞の最初の見せ場を作るところで、
その登攀の難しさから旧登山道で初めの魚止の滝まで巻いてしまいがちですが、素晴らしいところです。
昨年、F2の形態が落石で少し変わったために、大分登りやすくなったはずなのですが、
昨年苦もなく登れたそのF2に今年は四苦八苦です。水量も多かったのですが、
ザックを上げてもらっても、大岩にもよじ登れず、結局昨年にも登らなかった、左手の斜めった所に這い上がり
スリングで確保してもらいながら、なんとか滝上にたどり着きます。
(相方、長男は大岩よりよじ登り)

ここを過ぎれば紅葉とスラブが続き、石小屋沢を右岸に分けて、魚止の滝へと導かれていきます。


魚止の滝
今日は重荷なので左手のルンゼから巻き、木の根の斜面を行ってみますが、
左手の岩峰の方がスタンスやホールドが多くなんだか楽なように感じました。
巻き上がったこの先が、この沢の二番目の見所です。
沢は左手にぐるっと回りながら、ユーシン沢との二俣に導かれていきますが
この間のスラブが織りなす光景は大滝こそありませんが、西丹沢の沢を代表すの景観だと思います。


うなぎの寝床風
ユーシン沢を右に分けて、檜洞は直進していきます。

ユーシン沢との分岐 檜洞最初の滝
ここからも紅葉が一際生えて、見事な景観を作り出しています。

さらにザンザ洞沢を通り越し、奥の魚止の滝までは、結構体力勝負な巨岩帯が続きます。
ちょっとむずかし目な巻きもありますが、おおかたは難なく越えていきますが、
重荷に事寄せて、軟弱なルート取りで進んでしまいます。


ザンザ洞出合を過ぎてからは、更に紅葉も色を増していきます。
イタヤメイゲツやハウチワカエデのオレンジや黄色、イロハモミジのちっちゃな燃える赤、
11月にはカエデ科の紅葉が独壇場です。

そして奥の魚止の滝とそれに続く五段滝は、しばらく単調な巨岩帯が続いたので、とてもかっこよく見えます。
(五段滝はトップ写真)

奥の魚止の滝
ここを過ぎると、沢は標高差100m程を経角沢目指してゆるゆると傾斜をゆるめてやさしく登っていきます。
昨年下駄小屋沢出合と間違えてしまったので、今年は慎重に行きます。
最後のなんでもない1m程の小さな滝の落ち口がヌルヌルで、なんと相方がドボンしてしまい全身ずぶ濡れです。

経角沢出合の泊り場は高台にあり、平坦で落ち葉がふかふかとしていて素晴らしい場所でした。

焚き火を囲んでの静かな静かな時間を親子で過ごせることの、なんと幸せなことでしょう。
星もない新月の夜に、燃える火だけが唯一の明かりとなって、沢を山を照らします。
夜半からシトシトと降りだした雨は、それは明け方も止むことはありませんでした。
まあ、ゆっくりしようと、のんびりと起き朝食を取っている頃には、雨もやや上がった感じになって
ここからは登山靴で稜線へと向かいます。2箇所ほど滝場も出てくるので、慎重に越えていきます。

苔の美しい日本庭園風な所を越え、沢床の低い方を選んでいきながら、1260圏の二俣を左に取ると稜線はすぐそこです。
同角山稜の水場のプレートのところに出ました。

ここから右に石棚山稜に向かいます。
つい2日前のtetsuさんのHPでは鮮やかな紅葉の中でしたが、霧の尾根となりました。

案内板の箒沢方面に向かいます。
テシロノ頭の先には霧の中から幽玄に、なつかしいカツラの木や、黄色に染まる木々たちが浮かび上がります。

石棚山の先で西丹沢県民の森に進路を取り、膝がガクガクの相方と足の裏の痛みに耐えながらのぜいぜいの
老体二人はゆっくりと下っていきます。
もちろん長男はさっさと下って、玄倉まで車を取りに行ってくれます。
途中踏み跡の薄いところがあって少し悩みますが、なんとか西丹沢県民の森に出合います。

丹沢の美しい時期にすばらしい風景を愛でることができました。
あと何年沢に行けるんだろうと、ちょっとしみじみとしてしまう気持ちもありますが、
なんとか細々とでも続けていけたらと思います。
***コースタイム***
11/3[1日目]
6:50玄倉P~8:50/9:10ユーシン~F1の上入渓9:40/10:00~魚止の滝10:40~ユーシン沢分岐11:15~
奥の魚止の滝13:20~経角沢出合右岸14:55
11/4[2日目]
8:30経角沢出合右岸~同角山稜稜線9:35~西丹沢県民の森分岐11:20~13:10中ノ沢林道
いくつものトンネルを抜けるごとに、あたりの紅葉はその色を増し、スラブに磨きがかかっていく。


玄倉川 玄倉ダム放水滝(クリックOK)
ユーシンが近づいてくると、沢幅が思わぬ広さに広がって、この流域の大きさを物語る。
山ふところに抱かれるようにユーシンロッジがひっそりと佇み、いつもの見慣れたひとつの風景を作り出す。
旧登山道から堰堤越えでF1まで向かい、F1を巻いて河原にて入渓準備です。
F1、F2界隈も檜洞の最初の見せ場を作るところで、
その登攀の難しさから旧登山道で初めの魚止の滝まで巻いてしまいがちですが、素晴らしいところです。
昨年、F2の形態が落石で少し変わったために、大分登りやすくなったはずなのですが、
昨年苦もなく登れたそのF2に今年は四苦八苦です。水量も多かったのですが、
ザックを上げてもらっても、大岩にもよじ登れず、結局昨年にも登らなかった、左手の斜めった所に這い上がり
スリングで確保してもらいながら、なんとか滝上にたどり着きます。
(相方、長男は大岩よりよじ登り)


ここを過ぎれば紅葉とスラブが続き、石小屋沢を右岸に分けて、魚止の滝へと導かれていきます。



魚止の滝
今日は重荷なので左手のルンゼから巻き、木の根の斜面を行ってみますが、
左手の岩峰の方がスタンスやホールドが多くなんだか楽なように感じました。
巻き上がったこの先が、この沢の二番目の見所です。
沢は左手にぐるっと回りながら、ユーシン沢との二俣に導かれていきますが
この間のスラブが織りなす光景は大滝こそありませんが、西丹沢の沢を代表すの景観だと思います。



うなぎの寝床風
ユーシン沢を右に分けて、檜洞は直進していきます。


ユーシン沢との分岐 檜洞最初の滝
ここからも紅葉が一際生えて、見事な景観を作り出しています。


さらにザンザ洞沢を通り越し、奥の魚止の滝までは、結構体力勝負な巨岩帯が続きます。
ちょっとむずかし目な巻きもありますが、おおかたは難なく越えていきますが、
重荷に事寄せて、軟弱なルート取りで進んでしまいます。




ザンザ洞出合を過ぎてからは、更に紅葉も色を増していきます。
イタヤメイゲツやハウチワカエデのオレンジや黄色、イロハモミジのちっちゃな燃える赤、
11月にはカエデ科の紅葉が独壇場です。

そして奥の魚止の滝とそれに続く五段滝は、しばらく単調な巨岩帯が続いたので、とてもかっこよく見えます。
(五段滝はトップ写真)


奥の魚止の滝
ここを過ぎると、沢は標高差100m程を経角沢目指してゆるゆると傾斜をゆるめてやさしく登っていきます。
昨年下駄小屋沢出合と間違えてしまったので、今年は慎重に行きます。
最後のなんでもない1m程の小さな滝の落ち口がヌルヌルで、なんと相方がドボンしてしまい全身ずぶ濡れです。


経角沢出合の泊り場は高台にあり、平坦で落ち葉がふかふかとしていて素晴らしい場所でした。


焚き火を囲んでの静かな静かな時間を親子で過ごせることの、なんと幸せなことでしょう。
星もない新月の夜に、燃える火だけが唯一の明かりとなって、沢を山を照らします。
夜半からシトシトと降りだした雨は、それは明け方も止むことはありませんでした。
まあ、ゆっくりしようと、のんびりと起き朝食を取っている頃には、雨もやや上がった感じになって
ここからは登山靴で稜線へと向かいます。2箇所ほど滝場も出てくるので、慎重に越えていきます。


苔の美しい日本庭園風な所を越え、沢床の低い方を選んでいきながら、1260圏の二俣を左に取ると稜線はすぐそこです。
同角山稜の水場のプレートのところに出ました。


ここから右に石棚山稜に向かいます。
つい2日前のtetsuさんのHPでは鮮やかな紅葉の中でしたが、霧の尾根となりました。


案内板の箒沢方面に向かいます。
テシロノ頭の先には霧の中から幽玄に、なつかしいカツラの木や、黄色に染まる木々たちが浮かび上がります。


石棚山の先で西丹沢県民の森に進路を取り、膝がガクガクの相方と足の裏の痛みに耐えながらのぜいぜいの
老体二人はゆっくりと下っていきます。
もちろん長男はさっさと下って、玄倉まで車を取りに行ってくれます。
途中踏み跡の薄いところがあって少し悩みますが、なんとか西丹沢県民の森に出合います。


丹沢の美しい時期にすばらしい風景を愛でることができました。
あと何年沢に行けるんだろうと、ちょっとしみじみとしてしまう気持ちもありますが、
なんとか細々とでも続けていけたらと思います。
***コースタイム***
11/3[1日目]
6:50玄倉P~8:50/9:10ユーシン~F1の上入渓9:40/10:00~魚止の滝10:40~ユーシン沢分岐11:15~
奥の魚止の滝13:20~経角沢出合右岸14:55
11/4[2日目]
8:30経角沢出合右岸~同角山稜稜線9:35~西丹沢県民の森分岐11:20~13:10中ノ沢林道
Comment
- hiro
丹沢の紅葉もきれいなってますね。
これは行かなきゃだわ。
丹沢も人でにぎわう場所と静かな場所があっていいですよね。。。
ちなみに、、
ドボン、寒いでしょー^^;
これは行かなきゃだわ。
丹沢も人でにぎわう場所と静かな場所があっていいですよね。。。
ちなみに、、
ドボン、寒いでしょー^^;
2013.11.08 Fri 08:33 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆hiroちゃん
K林さんの三峰もばっちりだったみたいだよね~
今週末は玄倉林道界隈はいいと思うな。
軽く大石山ピストンでもいいし、塔ノ岳までのルートもブナがいいよ。
ドボンね~上は着替え持ってたけど、ズボンは持ってってなかったんで、まあ寒かっただろうね~(笑
K林さんの三峰もばっちりだったみたいだよね~
今週末は玄倉林道界隈はいいと思うな。
軽く大石山ピストンでもいいし、塔ノ岳までのルートもブナがいいよ。
ドボンね~上は着替え持ってたけど、ズボンは持ってってなかったんで、まあ寒かっただろうね~(笑
心のお山 - きぬ
ぜいぜい家は丹沢なんですね、私は599.15mの「高尾山」です。すっかり賑やかになっちゃって足は遠のいていますが。
写真クリックして大きくしてみましたが、ため息がでるほど綺麗ですねえ。これは丹沢の紅葉もさることながら、ぜぜさんの腕前にも依るところがおおきいのだなあっと改めて思いました。霧の紅葉は見応えありますね。
写真クリックして大きくしてみましたが、ため息がでるほど綺麗ですねえ。これは丹沢の紅葉もさることながら、ぜぜさんの腕前にも依るところがおおきいのだなあっと改めて思いました。霧の紅葉は見応えありますね。
2013.11.09 Sat 16:19 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆きぬさん
の心のお山は高尾山かあ。
なにかしらの思い出があって、いつも心に引っかかってて
そして常に憧れと郷愁のあるお山が心の山だよね~
大切にしていきたいよね。
の心のお山は高尾山かあ。
なにかしらの思い出があって、いつも心に引っかかってて
そして常に憧れと郷愁のあるお山が心の山だよね~
大切にしていきたいよね。
良い沢やぁ~。 - 河童
一枚目の写真に
膝が震えましたよ!
膝が震えましたよ!
2013.11.10 Sun 09:05 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆河童ちゃん
にそう言ってもらえると、すごくうれしいです~
ここはほんと、ガイドブックにも紹介されてなくて、丹沢の最後の秘境かなあって場所です。
にそう言ってもらえると、すごくうれしいです~
ここはほんと、ガイドブックにも紹介されてなくて、丹沢の最後の秘境かなあって場所です。
いいですね - リブル
親子での沢登り、いいですねぇ。
この時期はかなり寒そうですけど、普段から歩いているとそうでもないのかな。
やっぱり一枚目の沢の写真はぜいぜいさんならではですねぇ。
この時期はかなり寒そうですけど、普段から歩いているとそうでもないのかな。
やっぱり一枚目の沢の写真はぜいぜいさんならではですねぇ。
2013.11.10 Sun 18:42 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆リブルさん
ありがとうございます。
そんなにどっぷり沢に浸かるって程の水量ではないので
晴れていれば寒さは感じませんでした。
今、写真にはまっているので、遡行には相当時間かかってますし、
素晴らしい風景に出逢うと中々前に進めません。
リブルさんの奥多摩のすばらいし紅葉も拝見させて頂きました。
奥多摩はなにげに遠いので中々最近行けていませんが、いずこもこの時期は美しいですね。
ありがとうございます。
そんなにどっぷり沢に浸かるって程の水量ではないので
晴れていれば寒さは感じませんでした。
今、写真にはまっているので、遡行には相当時間かかってますし、
素晴らしい風景に出逢うと中々前に進めません。
リブルさんの奥多摩のすばらいし紅葉も拝見させて頂きました。
奥多摩はなにげに遠いので中々最近行けていませんが、いずこもこの時期は美しいですね。
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