丹沢、悪沢(わりさわ)
2012.08.02
2012.7.29(日)
この沢は卒業。。。
そんな言葉が頭をよぎった。。。
決してやさしいという意味ではない。
後半に出てくる黒い滝に、お助けを出してもらったにもかかわらず、難儀した。
この次はきっと登れない、もう無理だ。。。
そんな弱音が出てしまった。

F4、25mはこの沢で一番美しい滝だと思う。クリックでウェブアルバムにリンクします。
2009年、2010年と過去に二度遡行したこの沢。
緊張はしたけれど数えきれない程の滝場と美しいナメに、身も心も楽しんだ。
しかしやはり、悪沢と言う名は伊達じゃなかった。
はっと滝場に行きづまった時に、この沢は険しいゴルジュと脆い岩の底にあるのだということを痛いくらい実感した。
逃げ場がないのだ。
自分の限界というにはあまりにもレベルが低いところでの話なので、あくまでも個人的な次元の話ではあるけれど
それでも誰でも、自分の力量の限界をどこかでいつか味わうのだろう。
なんとなくそれをまざまざと感じてしまう今回の沢だった。

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この沢は卒業。。。
そんな言葉が頭をよぎった。。。
決してやさしいという意味ではない。
後半に出てくる黒い滝に、お助けを出してもらったにもかかわらず、難儀した。
この次はきっと登れない、もう無理だ。。。
そんな弱音が出てしまった。

F4、25mはこの沢で一番美しい滝だと思う。クリックでウェブアルバムにリンクします。
2009年、2010年と過去に二度遡行したこの沢。
緊張はしたけれど数えきれない程の滝場と美しいナメに、身も心も楽しんだ。
しかしやはり、悪沢と言う名は伊達じゃなかった。
はっと滝場に行きづまった時に、この沢は険しいゴルジュと脆い岩の底にあるのだということを痛いくらい実感した。
逃げ場がないのだ。
自分の限界というにはあまりにもレベルが低いところでの話なので、あくまでも個人的な次元の話ではあるけれど
それでも誰でも、自分の力量の限界をどこかでいつか味わうのだろう。
なんとなくそれをまざまざと感じてしまう今回の沢だった。

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先週一回お山を休んだのと、連日の暑さで、ほとほとお山が恋しかった。
今日も朝からジリジリと気温が上がっていく。
今日は速く登って下っても暑いだけだから、沢の中でゆっくりしようと言うことで意見は一致。
中川川沿いに入ると、気温は一気に3度も下がって、エアコンの風より涼やな風が吹き抜ける。
ややガスっぽいけど、やがてそれも取れてきて絶好の沢日和。
「今年はセミが少ないね」というのは、自宅周りもお山も例外ではない。
暑さだけの夏に何かが足りない。静寂の夏に何かが足りない。。。
箱根屋沢寄りの駐車スポットにうまく車を押し込めた。
ここは日中は河原遊びの人々でおおいに賑わう所、今日もぎりぎりだった。
いつものように割沢橋左岸から降り立ったけれど、側面が流れで削られていて降りにくくなっていた。
ここは右岸から仕事道を使った方がすんなり降りられそう。
すぐにF1、迷わず右岸の水源巡視路から巻いて、続くF2、F3も少し戻って右岸巻き道に入る。
F2では、登攀中のグループが奮闘中。クラック沿いにトラバースするところが悪いらしい。
苦戦しているようでした。

F2、20mこの沢で一番悪い滝場でしょう。クリックで大きくなります。
この沢の岩は一見岩盤がしっかりしているように見えて、その実大きな岩がぽろっといとも簡単に剥がれてしまう。
実際F4で遊んでいたら、グラグラの岩があり、結構痺れる。。。
F4、25m
F4は左岸巡視路を巻いて導水管の堰堤を越えると、しばらくで狭いゴルジュ帯に入る。
ゴルジュの出口に空に向かってなめらかなスラブを煌めかせるF5、10mはやはり美しい。
ここは左岸の悪い巻きを行く。
年々土が落ちてザラザラの急斜面は、かなり上部まで立木すらないので本当に怖い。
今回トラロープが設置されていたので安心して巻くことができた。


F5、10m
さあ、この後はFナンバーを付けるのが面倒になっちゃったらしい中小の滝とナメが延々と続く。
ほとんど河原歩きがないのは、標高差520mという短さを補って余りある充実さです。
二段8mの滝が続いて現れるここも1つ目は上段がハング滝でぜいぜい家には無理、
左岸巻き道からクライムダウンして2つ目が面白い。
巻き道からは大きく急な滝に見えるのだけど、下りてみるとそれほどの圧迫感もなく
相方と二人フリーで登る。

この先の長いナメ地帯につづく所は、昨年今年の台風で少し倒木が増えました。
それでも石灰岩のナメは相変わらず気持ちがいい。

時には滝場で行き詰まった相方にスリング出してあげたりと、お互いあっての沢遊び。。。
やがて690m圏で前方に8mの棚(水のある時とない時があり)を見て、沢は左に直角に曲がり、

前方にルンゼが見えてくると、右手に見える滝が15m多段の大滝です。

ここも一段目は左岸巻き、上部は登れます。

さらに8m階段の滝は思い切りシャワーを浴び、続く二段6mの滝は上段のスラブに少し難儀する。
そしていよいよ黒い7mの滝が現れた。
一見どこでも登れそうだけど、右手も左手も途中のややハングっぽい所で行き詰ってしまう。
岩も脆い。
結局いつも水線を行くのだけど、中間地点の一歩が大きいところがあり、ホールドも遠くて
思い切りお助け頼りな登攀になってしまった。それもやっとこさっとこだ。
「もう次は無理だよ。。。」思い切り弱音が出た。。。

最後のスラブ7mの滝を超えれば、沢もいよいよ終盤です。
790m圏の二俣は左へ、840m圏の二俣は倒木が詰まって分かりづらくなっていた。
うっかりと左俣に入ってしまい、似たような滝場が続くのだけど、スラブが立ってきたので、初めて間違いに気づく。
クライムダウンして正しい右俣の戻る。
6mのスラブ滝は今回は巻かずに涸れ棚を行く。
左手から入って行く時に、左の倒木の枝をつかんだら、ずずっと崩れて頭大の岩屑がゆっくり落ちてきた。
慌てて逃げたけどほんとに怖かった。
昨年と今年の台風で大分地盤がゆるんでいるので、斜面には要注意と肝に銘じる。

詰めはいつもこの棚の上の小尾根に取り付いていたので、今回は最後まで詰めてみる。
沢幅はどんどん狭まって、やがて大きなスラブの壁で終わった。
スラブを登って右の杉植林に取り付いたが、稜線が見えているのに、やっぱり急できつかった。

下山は悪沢と箱根屋沢の中間尾根を下った。
530m圏で今回は左の尾根に境界標が連打されていたので、それをたどることにした。
所々に何とか径路とテープに書いてあったけど、変な名前だったので???でした。
箱根屋沢支沢のガードレールまで踏み跡がありました。
国土地理院地形図、悪沢
***コースタイム***
割沢橋P 8:20~F1 8:26~F4 8:55~F5 9:35~二段8m 9:58~多段15m大滝 11:13~稜線13:20~
割沢橋 15:15
今日も朝からジリジリと気温が上がっていく。
今日は速く登って下っても暑いだけだから、沢の中でゆっくりしようと言うことで意見は一致。
中川川沿いに入ると、気温は一気に3度も下がって、エアコンの風より涼やな風が吹き抜ける。
ややガスっぽいけど、やがてそれも取れてきて絶好の沢日和。
「今年はセミが少ないね」というのは、自宅周りもお山も例外ではない。
暑さだけの夏に何かが足りない。静寂の夏に何かが足りない。。。
箱根屋沢寄りの駐車スポットにうまく車を押し込めた。
ここは日中は河原遊びの人々でおおいに賑わう所、今日もぎりぎりだった。
いつものように割沢橋左岸から降り立ったけれど、側面が流れで削られていて降りにくくなっていた。
ここは右岸から仕事道を使った方がすんなり降りられそう。
すぐにF1、迷わず右岸の水源巡視路から巻いて、続くF2、F3も少し戻って右岸巻き道に入る。
F2では、登攀中のグループが奮闘中。クラック沿いにトラバースするところが悪いらしい。
苦戦しているようでした。

F2、20mこの沢で一番悪い滝場でしょう。クリックで大きくなります。
この沢の岩は一見岩盤がしっかりしているように見えて、その実大きな岩がぽろっといとも簡単に剥がれてしまう。
実際F4で遊んでいたら、グラグラの岩があり、結構痺れる。。。

F4、25m
F4は左岸巡視路を巻いて導水管の堰堤を越えると、しばらくで狭いゴルジュ帯に入る。
ゴルジュの出口に空に向かってなめらかなスラブを煌めかせるF5、10mはやはり美しい。
ここは左岸の悪い巻きを行く。
年々土が落ちてザラザラの急斜面は、かなり上部まで立木すらないので本当に怖い。
今回トラロープが設置されていたので安心して巻くことができた。


F5、10m
さあ、この後はFナンバーを付けるのが面倒になっちゃったらしい中小の滝とナメが延々と続く。
ほとんど河原歩きがないのは、標高差520mという短さを補って余りある充実さです。
二段8mの滝が続いて現れるここも1つ目は上段がハング滝でぜいぜい家には無理、
左岸巻き道からクライムダウンして2つ目が面白い。
巻き道からは大きく急な滝に見えるのだけど、下りてみるとそれほどの圧迫感もなく
相方と二人フリーで登る。

この先の長いナメ地帯につづく所は、昨年今年の台風で少し倒木が増えました。
それでも石灰岩のナメは相変わらず気持ちがいい。

時には滝場で行き詰まった相方にスリング出してあげたりと、お互いあっての沢遊び。。。
やがて690m圏で前方に8mの棚(水のある時とない時があり)を見て、沢は左に直角に曲がり、

前方にルンゼが見えてくると、右手に見える滝が15m多段の大滝です。

ここも一段目は左岸巻き、上部は登れます。

さらに8m階段の滝は思い切りシャワーを浴び、続く二段6mの滝は上段のスラブに少し難儀する。
そしていよいよ黒い7mの滝が現れた。
一見どこでも登れそうだけど、右手も左手も途中のややハングっぽい所で行き詰ってしまう。
岩も脆い。
結局いつも水線を行くのだけど、中間地点の一歩が大きいところがあり、ホールドも遠くて
思い切りお助け頼りな登攀になってしまった。それもやっとこさっとこだ。
「もう次は無理だよ。。。」思い切り弱音が出た。。。

最後のスラブ7mの滝を超えれば、沢もいよいよ終盤です。
790m圏の二俣は左へ、840m圏の二俣は倒木が詰まって分かりづらくなっていた。
うっかりと左俣に入ってしまい、似たような滝場が続くのだけど、スラブが立ってきたので、初めて間違いに気づく。
クライムダウンして正しい右俣の戻る。
6mのスラブ滝は今回は巻かずに涸れ棚を行く。
左手から入って行く時に、左の倒木の枝をつかんだら、ずずっと崩れて頭大の岩屑がゆっくり落ちてきた。
慌てて逃げたけどほんとに怖かった。
昨年と今年の台風で大分地盤がゆるんでいるので、斜面には要注意と肝に銘じる。

詰めはいつもこの棚の上の小尾根に取り付いていたので、今回は最後まで詰めてみる。
沢幅はどんどん狭まって、やがて大きなスラブの壁で終わった。
スラブを登って右の杉植林に取り付いたが、稜線が見えているのに、やっぱり急できつかった。

下山は悪沢と箱根屋沢の中間尾根を下った。
530m圏で今回は左の尾根に境界標が連打されていたので、それをたどることにした。
所々に何とか径路とテープに書いてあったけど、変な名前だったので???でした。
箱根屋沢支沢のガードレールまで踏み跡がありました。
国土地理院地形図、悪沢
***コースタイム***
割沢橋P 8:20~F1 8:26~F4 8:55~F5 9:35~二段8m 9:58~多段15m大滝 11:13~稜線13:20~
割沢橋 15:15
Comment
- ニシ
どこかの本に「噂通りの悪い沢」って
書いてありましたよ、ここ。
悪いというか、登りごたえがある感じですね。
でも脆いのはいやだなぁ。。。
書いてありましたよ、ここ。
悪いというか、登りごたえがある感じですね。
でも脆いのはいやだなぁ。。。
2012.08.02 Thu 17:28 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆ニシさん
上級の滝場のF1~F4にはしっかり巡視路があるので、それから上部は他の2級レベルと同等と思いました。
ただ、昨年来の台風で地盤もゆるんでいるし、滝場も脆いので、そういうもろもろが積み重なってなんか自信喪失でした。
上級の滝場のF1~F4にはしっかり巡視路があるので、それから上部は他の2級レベルと同等と思いました。
ただ、昨年来の台風で地盤もゆるんでいるし、滝場も脆いので、そういうもろもろが積み重なってなんか自信喪失でした。
- らえ
名前の通りの悪い沢らしいですね!
話はよく聞いています。
いった人はもう、行きたくないと行ってました。
滝も難しそう。お疲れ様です。
話はよく聞いています。
いった人はもう、行きたくないと行ってました。
滝も難しそう。お疲れ様です。
2012.08.03 Fri 23:37 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆らえさん
登り甲斐のある滝場は多いんですが、岩が信頼出来ないとこもあるのがちょっとめげました。
なにより巻きがね~怖。。。
登り甲斐のある滝場は多いんですが、岩が信頼出来ないとこもあるのがちょっとめげました。
なにより巻きがね~怖。。。
イワタバコ - 日向葵
が良いですね。
トピでも見ましたが、背景の処理と濡れた感じも手伝って
しっとりしていて良いですね。
光が強すぎないのも色が良く出ていて良いですね。
沢は・・・
幅広4mがプールみたいで楽しそうw
トピでも見ましたが、背景の処理と濡れた感じも手伝って
しっとりしていて良いですね。
光が強すぎないのも色が良く出ていて良いですね。
沢は・・・
幅広4mがプールみたいで楽しそうw
2012.08.05 Sun 01:56 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆日向葵さん
どもですね~
美しい写真の世界からこんな泥まみれ水まみれなきっちゃない世界までお出でいただきまして。。。
イワタバコは沢では心休める風物ですね~かわいいです。
4mそうですね~他は垂直ウォータースライダー。。。
どもですね~
美しい写真の世界からこんな泥まみれ水まみれなきっちゃない世界までお出でいただきまして。。。
イワタバコは沢では心休める風物ですね~かわいいです。
4mそうですね~他は垂直ウォータースライダー。。。
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