九州山行5日目、阿蘇-中岳~高岳~天狗の舞台
2012.06.20
2012.6.7(木) 
昨晩、管理事務所で見た天気予報では曇りだった。
管理人さんは、「いやそんなに崩れないよ大丈夫。」と太鼓判を押してくれる。
金曜は雨予報が出たので、やや心配気味に朝を迎えた。
案の定、朝起きるとどんよりとした厚い雲にあたりが覆われて、いまにも雨でも振りそうな雲行きだ。
さあ、雨に捕まる前に急ぎ登山口を目指しましょう。

雲海に覆われた阿蘇の町、画像をクリックするとウェブアルバムにリンクします。

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昨晩、管理事務所で見た天気予報では曇りだった。
管理人さんは、「いやそんなに崩れないよ大丈夫。」と太鼓判を押してくれる。
金曜は雨予報が出たので、やや心配気味に朝を迎えた。
案の定、朝起きるとどんよりとした厚い雲にあたりが覆われて、いまにも雨でも振りそうな雲行きだ。
さあ、雨に捕まる前に急ぎ登山口を目指しましょう。

雲海に覆われた阿蘇の町、画像をクリックするとウェブアルバムにリンクします。

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なんとなくどんよりとした天気に今日もだめなのかなあとためいきですが、

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なんとこのどんよりは実は雲海の下の天気なのでした。
雲海とは知らずに標高を上げると、
阿蘇の町から熊本方面まで、反対は九重方面までみごとな雲海に覆われ、その上はまずまずなお天気が広がっていました。
火口までの有料道路は時間前なのでまだ開いていませんが、
端から歩くつもりなのでロープウェイの乗り口のPに駐車します(無料)
隣の車は四国から来たパーティが準備中でした。なんとはなしに一緒に出発します。
駐車場から道路右手反対側の建物の裏手より遊歩道が始まります。

火口まで行く有料道路にほぼ並行して遊歩道がついていますが、火口手前で右手にそれた所に登山ポストがあります。
そこから砂千里ヶ浜へ下りていきます。
遊歩道が終わった所から砂千里ヶ浜を回りこむように正面の高台が迂回路のようです。
高台から見下ろす砂千里ヶ浜は、こんなにも近くに火山の荒々しいさまを彷彿とさせて
見るものすべてが目新しい風景です。

高台から眺めると赤茶けた溶岩の固まったものや、侵食によって荒々しく削られた谷地形などが目を引きますが
実際阿蘇のすごい所は、何の変哲もない人々の生活している大きなカルデラの中にあるわけで、
9万年前の大噴火の火山灰は遠く北海道にまで届いた痕跡があるそうです。
その巨大さと威力は山頂から感慨をもって眺めることが出来るわけです。
登山道は高台から一旦下って、地図にきつい登りとある正面の岩だらけの道を行くことになります。
中々の急登ですが、最近ちょっと足が鍛えられたかもで、そんなに息が切れるというほどでもなく
ふと後ろを振り向くと、一緒にスタートした四国のパーティは豆粒程になり、やがて見えなくなりました。

稜線に上がるといくつかの小さなアップダウンを経ていよいよ中岳山頂が目の前に迫ります。
大きな爆裂火口を擁する生きた山、中岳。
山頂の標識だけがお山ではないのだよと、もくもくと噴煙をあげる中岳は無言の圧力で迫ります。
いや無言ではありません。
気管の弱いぜいぜいは、すでに咳き込んでいて、のどの奥はとおに痛くなっています。
手痛い歓迎を受けました。

まだ残る雲海はカルデラの境界をいっそう際立たせて、あやしくそれでいて雄大な風景を見せてくれます。

中岳山頂からの展望をひとしきり楽しんで、というか喉が痛いので、高岳に向かってまた歩きだします。
ゆるやかな稜線から高岳へ一登りの行程です。
さらに天狗の舞台方面は名残のミヤマキリシマがまだ咲いています。
仙酔尾根からの登山者も加わってだいぶ賑やかな稜線です。
天狗の舞台に近づくに連れて、かすかなピンク色はだんだんにその色を際立たせていきます。
その登りは土が掘れて、ちょっと迷路のように縦横無尽についています。
蟻よろしくその中をあちこち引きづられながら、舞台へと登っていきます。

九重に比べると、若干盛りを過ぎているので、鮮やかさには欠けますが、咲いているとは思わなかったので
ちょっと嬉しかったです。
天狗の舞台は、そこから眺めるより、舞台にいる人を眺める方が断然おもしろいですが、
平らな舞台は、のびのびと気持ちが良かった。
ここで昼食をとって、下山は月見小屋の方を回って中岳に戻ります。
人がいたので、小屋の中は覗いていません。充分泊まれそうな頑丈な作りだったです。

こちらのルートは植物がある分西部劇の舞台のようです。テキサスとかアリゾナみたいな。。。
はてしない荒野を一人歩むぜいぜい。。。うしし
目の前の鞍部からトラバース道を行くと高岳との分岐点です。
あとは朝の登山道を戻っていきます。

逆から見ると、朝には気づかなかった火口も見渡せます。

この世とあの世の界のような生物の存在も希薄な中岳、高岳ですが、
ミヤマキリシマが咲き、マイヅルソウやどこにでも出てくるタデの仲間や、意外と青々している草たちに
とてもたくましい強さを感じました。
***コースタイム***
坊中キャンプ場7:25~
~阿蘇山西P8:12~砂千里ヶ浜登山口8:35~中岳0:10/10:15~
高岳10:35/10:45~天狗の舞台11:10/11:30~月見小屋11:42~砂千里ヶ浜登山口13:25~阿蘇山西P13:40
つづく

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なんとこのどんよりは実は雲海の下の天気なのでした。
雲海とは知らずに標高を上げると、

阿蘇の町から熊本方面まで、反対は九重方面までみごとな雲海に覆われ、その上はまずまずなお天気が広がっていました。
火口までの有料道路は時間前なのでまだ開いていませんが、
端から歩くつもりなのでロープウェイの乗り口のPに駐車します(無料)
隣の車は四国から来たパーティが準備中でした。なんとはなしに一緒に出発します。
駐車場から道路右手反対側の建物の裏手より遊歩道が始まります。

火口まで行く有料道路にほぼ並行して遊歩道がついていますが、火口手前で右手にそれた所に登山ポストがあります。
そこから砂千里ヶ浜へ下りていきます。

遊歩道が終わった所から砂千里ヶ浜を回りこむように正面の高台が迂回路のようです。
高台から見下ろす砂千里ヶ浜は、こんなにも近くに火山の荒々しいさまを彷彿とさせて
見るものすべてが目新しい風景です。

高台から眺めると赤茶けた溶岩の固まったものや、侵食によって荒々しく削られた谷地形などが目を引きますが
実際阿蘇のすごい所は、何の変哲もない人々の生活している大きなカルデラの中にあるわけで、
9万年前の大噴火の火山灰は遠く北海道にまで届いた痕跡があるそうです。
その巨大さと威力は山頂から感慨をもって眺めることが出来るわけです。
登山道は高台から一旦下って、地図にきつい登りとある正面の岩だらけの道を行くことになります。
中々の急登ですが、最近ちょっと足が鍛えられたかもで、そんなに息が切れるというほどでもなく
ふと後ろを振り向くと、一緒にスタートした四国のパーティは豆粒程になり、やがて見えなくなりました。

稜線に上がるといくつかの小さなアップダウンを経ていよいよ中岳山頂が目の前に迫ります。
大きな爆裂火口を擁する生きた山、中岳。
山頂の標識だけがお山ではないのだよと、もくもくと噴煙をあげる中岳は無言の圧力で迫ります。
いや無言ではありません。

気管の弱いぜいぜいは、すでに咳き込んでいて、のどの奥はとおに痛くなっています。
手痛い歓迎を受けました。

まだ残る雲海はカルデラの境界をいっそう際立たせて、あやしくそれでいて雄大な風景を見せてくれます。

中岳山頂からの展望をひとしきり楽しんで、というか喉が痛いので、高岳に向かってまた歩きだします。
ゆるやかな稜線から高岳へ一登りの行程です。
さらに天狗の舞台方面は名残のミヤマキリシマがまだ咲いています。
仙酔尾根からの登山者も加わってだいぶ賑やかな稜線です。

天狗の舞台に近づくに連れて、かすかなピンク色はだんだんにその色を際立たせていきます。
その登りは土が掘れて、ちょっと迷路のように縦横無尽についています。
蟻よろしくその中をあちこち引きづられながら、舞台へと登っていきます。

九重に比べると、若干盛りを過ぎているので、鮮やかさには欠けますが、咲いているとは思わなかったので
ちょっと嬉しかったです。
天狗の舞台は、そこから眺めるより、舞台にいる人を眺める方が断然おもしろいですが、
平らな舞台は、のびのびと気持ちが良かった。
ここで昼食をとって、下山は月見小屋の方を回って中岳に戻ります。
人がいたので、小屋の中は覗いていません。充分泊まれそうな頑丈な作りだったです。

こちらのルートは植物がある分西部劇の舞台のようです。テキサスとかアリゾナみたいな。。。
はてしない荒野を一人歩むぜいぜい。。。うしし
目の前の鞍部からトラバース道を行くと高岳との分岐点です。
あとは朝の登山道を戻っていきます。

逆から見ると、朝には気づかなかった火口も見渡せます。

この世とあの世の界のような生物の存在も希薄な中岳、高岳ですが、
ミヤマキリシマが咲き、マイヅルソウやどこにでも出てくるタデの仲間や、意外と青々している草たちに
とてもたくましい強さを感じました。
***コースタイム***
坊中キャンプ場7:25~

高岳10:35/10:45~天狗の舞台11:10/11:30~月見小屋11:42~砂千里ヶ浜登山口13:25~阿蘇山西P13:40
つづく
Comment
- きぬ
1つづつの画像を大きくして見てきました。
雄大な景色が目の前にひろがりましたよ。
九州はまだ、行ったことがないので、憧れの地です。
噴煙を上げる中岳には圧倒されました。
ぜぜさん、いい旅でしたね。
雄大な景色が目の前にひろがりましたよ。
九州はまだ、行ったことがないので、憧れの地です。
噴煙を上げる中岳には圧倒されました。
ぜぜさん、いい旅でしたね。
2012.06.20 Wed 21:34 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆きぬさん
私も初九州、想い出深いいい旅になりましたよ。
高山を思わせるのびやかで雄大な九州のお山は行けば絶対ファンになっちゃうよ。
きぬさんもいい高知の旅だったね~
私も初九州、想い出深いいい旅になりましたよ。
高山を思わせるのびやかで雄大な九州のお山は行けば絶対ファンになっちゃうよ。
きぬさんもいい高知の旅だったね~
活火山 - 岐阜ぺんぎん
地球は生きている
人は生かされている
って感じさせてくれますね
遠くに見える富士山よりも 噴煙上がるお山の方が魅力的です
ソレプラス ピンクの絨毯なんて 体験してみたいです
※ぼちぼち しろちゃんが見たくなってきたにゃ~
人は生かされている
って感じさせてくれますね
遠くに見える富士山よりも 噴煙上がるお山の方が魅力的です
ソレプラス ピンクの絨毯なんて 体験してみたいです
※ぼちぼち しろちゃんが見たくなってきたにゃ~
2012.06.21 Thu 08:02 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆岐阜ぺんぎんさん
今の私達が生きているのは、ご先祖様がこんな火山の噴火や地震や津波や戦争や
もうもろもろの危険をかいくぐってきたおかげだなあと
荒々しい自然に対面するといつも思います。
シロですかあ、最近寝てばっかだからなあ。。。
今の私達が生きているのは、ご先祖様がこんな火山の噴火や地震や津波や戦争や
もうもろもろの危険をかいくぐってきたおかげだなあと
荒々しい自然に対面するといつも思います。
シロですかあ、最近寝てばっかだからなあ。。。
- blp
遊歩道は鉄道のレールに見え、砂浜にも見えました。祖母山系ではオオカミに情熱を注いでいる人がいて、そのはなしがとても面白かったのを思い出しました。
火山てすごい迫力ですね、恐怖と同時に神聖さも感じます。
就学旅行もいいけど、やはりおとなになってからのが濃い旅ができるな と思いました。
火山てすごい迫力ですね、恐怖と同時に神聖さも感じます。
就学旅行もいいけど、やはりおとなになってからのが濃い旅ができるな と思いました。
2012.06.21 Thu 22:35 URL [ Edit ]
- ぜいぜい
☆blpさん
大人旅は深いです。
観光地をいっぱいはしごするより、一所をじっくり歩くのが、自分の性に合っているようです。
九州は今回ちょっとはまりました。
おいそれと行ける距離ではないですが、最近は航空券の割安なのが出ているので
1週間で交通費と1泊お宿代、食費は別で5諭吉ちょっとでした。
食費もほとんど作ったからたいしてかかってないです。飲み代が。。。
大人旅は深いです。
観光地をいっぱいはしごするより、一所をじっくり歩くのが、自分の性に合っているようです。
九州は今回ちょっとはまりました。
おいそれと行ける距離ではないですが、最近は航空券の割安なのが出ているので
1週間で交通費と1泊お宿代、食費は別で5諭吉ちょっとでした。
食費もほとんど作ったからたいしてかかってないです。飲み代が。。。
阿蘇 - 日向葵
中岳火口はいつも草千里から眺めているだけなのですが
こうして見るとすごい迫力ですね。
折を見て登ってみようかと(科学の力でw)
阿蘇は雄大です。火山性ガスでペンペン草も生えないような場所、かと思えば少し離れれば牛馬が草を喰み、カルデラでは人々が日常を営んでます。
外輪山からは壮大な眺め、そして山が磨いた豊富な水、火山の恵みの温泉。
でも、霧島も、桜島も、屋久島も、久住も
九州はよかとこばい( ´ ▽ ` )ノ
こうして見るとすごい迫力ですね。
折を見て登ってみようかと(科学の力でw)
阿蘇は雄大です。火山性ガスでペンペン草も生えないような場所、かと思えば少し離れれば牛馬が草を喰み、カルデラでは人々が日常を営んでます。
外輪山からは壮大な眺め、そして山が磨いた豊富な水、火山の恵みの温泉。
でも、霧島も、桜島も、屋久島も、久住も
九州はよかとこばい( ´ ▽ ` )ノ
2012.06.22 Fri 14:03 URL [ Edit ]
こんばんは^^ - condor
九州の山々は標高はそこそこですが、噴煙たなびく生きた山が多いですね。
8枚目とラストの写真には、ロマンにも似たものを感じます。
大地の息吹をも感じさせるシーンです。対照的なピンクの絨毯は和みの景色ですね^^
厳しい景観も、和みの景色も、阿蘇カルデラの魅力なんですね☆
う~ん、羨ましいです。
8枚目とラストの写真には、ロマンにも似たものを感じます。
大地の息吹をも感じさせるシーンです。対照的なピンクの絨毯は和みの景色ですね^^
厳しい景観も、和みの景色も、阿蘇カルデラの魅力なんですね☆
う~ん、羨ましいです。
- よ~かん
こんばんは~
九州に行かれてたんですね。
九州には何度か行ってますが、全て夏でしたし、ただの観光レベルなので、
それに較べたらぜいぜいさんの内容の濃いこと! そして全て今までUPを
されている写真を見させていただきましたが、どれも素晴らしかったです。
そしてミヤマキリシマ、ハンパないですね。山の斜面をピンク色に染めて
いる風景は圧巻でした。中岳の噴煙、前に行った時には全く霧で見えなか
ったんで、羨ましいなあ・・・
九州に行かれてたんですね。
九州には何度か行ってますが、全て夏でしたし、ただの観光レベルなので、
それに較べたらぜいぜいさんの内容の濃いこと! そして全て今までUPを
されている写真を見させていただきましたが、どれも素晴らしかったです。
そしてミヤマキリシマ、ハンパないですね。山の斜面をピンク色に染めて
いる風景は圧巻でした。中岳の噴煙、前に行った時には全く霧で見えなか
ったんで、羨ましいなあ・・・
- ぜいぜい
☆日向葵さん
日本の中でもこんな大きな生きた噴火口を間近で見られるところって他にないですよね。
すごく貴重な場所だと思います。仙酔峡のミヤマキリシマが5月中旬が満開みたいですから、
それとセットでぜひお出かけください。って、遠く離れた私が言うのも変ですね~
九州ははまっちゃったから、もしかしてまた来年行っちゃうかも。。。
☆condorさん
今回は雲海で町が隠れていたせいもあって、
草木のない荒々しい場所はまるで森林限界を越えた高山のようでした。
山よし温泉よし。。。あれ、山梨みたいじゃないですかあ!
☆よ~かんさん
花も火山もすべてひっくるめて今回の旅は大満足でした。
でね、まだまだ続きがあるんですよ。よ~かんさんの昔のレポで気になっていたとこ、
私もついに謎解明っていうか、納得の衝撃の一瞬を見てきましたとも。
次作をお楽しみに。
日本の中でもこんな大きな生きた噴火口を間近で見られるところって他にないですよね。
すごく貴重な場所だと思います。仙酔峡のミヤマキリシマが5月中旬が満開みたいですから、
それとセットでぜひお出かけください。って、遠く離れた私が言うのも変ですね~
九州ははまっちゃったから、もしかしてまた来年行っちゃうかも。。。
☆condorさん
今回は雲海で町が隠れていたせいもあって、
草木のない荒々しい場所はまるで森林限界を越えた高山のようでした。
山よし温泉よし。。。あれ、山梨みたいじゃないですかあ!
☆よ~かんさん
花も火山もすべてひっくるめて今回の旅は大満足でした。
でね、まだまだ続きがあるんですよ。よ~かんさんの昔のレポで気になっていたとこ、
私もついに謎解明っていうか、納得の衝撃の一瞬を見てきましたとも。
次作をお楽しみに。
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