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日々のぜいぜい

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濁川(神宮川)ーヤチキ沢、日向山(南アルプス前衛) 前編

2011.06.07
2011.6.5(日)

この日の甲府の最高気温は29℃とでた。沢はもう夏だあとなにやらワクワクする。
4時に自宅を出ると予想に反して山中湖は9℃、御坂峠も13℃です。
早朝の甲府の例に漏れず、あたりは深い霧に包まれ今日一日曇りなのか、晴れてくれるのかなんとも分からぬ天気です。
高速道路1000円乗り放題には目もくれず、今日はR20をひたすら進みます。
2時間ちょっとで「道の駅白州」に到着、まだ寒いのでぐだぐだと時間をつぶします。

R20を藪内正幸美術館の案内板を左折して直進し、サントリーの工場沿いの林道を進みます。
神宮川に沿って林道をたどるとゲートの前が広場になっています。車は心配だったのでゲートのだいぶ手前のスペースに駐車。
ゲートから3つ目の沢が今日の遡行の沢、ヤチキ沢です。

s-IMGP0022.jpg

F1(10m) 画像をクリックするとアルバムにリンクします
甲斐駒ケ岳周辺のビックな沢の影に隠れて、登山大系で見つけた初級の沢。沢の名前もおもしろいです。
webで見るとアイスクライミングの沢のようで、傾斜のある沢のようです。無雪期に登られているレポは極少数で
今回は日向山北東尾根の支尾根を下って濁川ゲートに戻るというコース設定。

日向山北東尾根は日向山林道が出来る前はこちらが日向山への登山道だったようで、楽しみなコースです。
ゲートから1本目、2本目の沢は出合に名のある滝を掛けているようですが、水量にとぼしく見栄えがしません。
下山は支尾根を下るので、どこが崖か擁壁がないかを入念にチェックしながら目指すヤチキ沢に到着。

出合は小川風情ですが、すぐに傾斜のゆるい階段状の滝が見えます。
沢は右左と小さく向きを変えながらほとんど休む間もなく5~10mクラスの滝が延々と続きます。
北斜面の沢ですが、沢がひらけているのと花崗岩の白さとでとても明るい沢です。
季節は新緑、渓畔林の梢ごしにやわらかな光が差し込んで、山間部の遅い春の春らしさを満喫します。

1100m圏で正面にガレたルンゼが出合うと沢はぐっと右に振り、岩壁に隠された左手にF1(10m)が現れます。
滝は上部の小さなテラスで一度分断されて、岩壁に変化を持たせて落ちるさまが優雅です。
一瞬フリーで行けそうにも見えますが、落ちたらただではすまないので、ここは左岸の大岩を回りこんで、簡単に滝上に出ます。
滝上は苔と新緑の美しい日本庭園のようです。

更に進むとF2が前衛の滝を伴って、高い位置に見えてきます。
登れるの?とちょっと不安になりましたが、近づいて見れば、左手岩壁の基部を楽に巻けます。
F2はこの落差のある滝と上部のナメ滝が一続きと見たらいいのでしょうか?
だとすれば非常に大きな滝場で、落差があったらぜいぜい家のレベルではとうてい太刀打ちできなかったでしょう。
このあたりがしばらく大きな一枚岩のようになっていて、水の流れていないところまで広がっています。
ここがアイスクライミングの時期には、大きなひとかたまりの氷の庭園になるのでしょうか。
この滑床が微妙なヌメリで、おまけに乾いているところもやはりヌメるのです。
なんとか木々に助けられて乗り切ります。

IMG_1388.jpg


この後だったと思うのですが、1240m圏で沢は小さな二股になります。
左俣は5mくらい?の滝で出合い、右俣はナメ状です。
右俣のが水量が多いとふんで、ここは右へ、正解でした。

脆い滝を過ぎて、しばらくでF3(二段10m)です。
水量が少ないのでちょっと貧相だったのが残念です。結構新しめな岩屑も落ちていて、
すべての滝場もそうなのですが、岩は脆く剥がれやすいです。また浮石も多く、一歩を慎重に選びながらでした。
ここは右岸の小尾根を巻いて落口の少し上に出ました。小さく落口に巻けたかもしれません。

IMG_1400.jpg


トヨ状の滝を最後にあとはどんどん高度を上げていくと、1380m圏で源流部となります。
右俣が本流ですがすぐ目の前で草地の中に水は消えていきます。左俣もやはり目の前の鞍部に消えていきます。

IMG_1404.jpg

左手の獣道をたどって沢解除です。滝場が多くてずんずん行けたので、ここまで2h15’ぜいぜい家にしては
めずらしくちゃっちゃと歩けたかな。

ここからは日向山北東尾根に向かいます。
まるで登山道のようによく踏まれた獣道をトラバースしていくと小さな支尾根に乗り、そこからは汗をかきかき
北東尾根へと合流します。
このトラバースからの道のりが自然のままの姿で、木々の美しさにただただ見惚れるばかりです。
北東尾根に乗ってからあたりは背の低い都笹に一面覆われ、
そこにブやカエデの緑に、ミツバツツジやヤマツツジが色を添えていいアクセントになっています。

IMG_1416.jpg

ひ~ひ~登って傾斜が緩むと登山道に合流しました。雁ヶ原はすぐそこです。
山頂は大賑わいでした。
相変わらず人気のお山ですが、こんなにたくさんの人の車が駐車できるスペースがあるのかしらと驚きです。
ちょっと下った見晴らしのいいところでお昼にします。場所はいいですが、肝心の風景は雲の中です。
きょうは大きな鮭と梅干の男めしです。そんだけ。蟻さんにもおすそ分けです。

ここまで天国のような時間をすごしてきました。
まさかの道迷いで下山で地獄が待っていようとは、この時誰が想像したでしょう。(ってか相方とぜいぜいだけですが)
それでも今こうしてブログを書いているのですから、天は我々を見放さなかったということです。

ヤチキ沢1

クリックすると大きな地図になります

後編に続く



Comment

ありがとうございます - 岐阜ぺんぎん

暇している時は
地図を見て 過ごす事が多いので 山や 沢の ヒントを 入れていただけると ありがたいです
2011.06.07 Tue 20:51 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆岐阜ぺんぎんさん
じっくり見ていただけてうれしいです。
沢からピークっていうのは相方がすごくこだわりがあるので、
こんな登路もあるのだなあな感じでみていただければ恐縮です。
2011.06.07 Tue 22:22 URL [ Edit ]

- 河童

新緑のトンネル。
全天候型沢登りは
この頃が一番気持ちいいかもですね。
2011.06.08 Wed 04:56 URL [ Edit ]

- ぜいぜい

☆河童ちゃん
この時期の柔らかい緑は、人の心をなごませますね。
沢も尾根もほんとにすてきだったです。
笹(ちょっと短いけど)の尾根は四国の三嶺みたいでしょ?
2011.06.08 Wed 09:14 URL [ Edit ]

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